顧問弁護士のメリット

弁護士に依頼する例(企業の場合)を色々見ていくと、共通して感じさせられるのは「顧問弁護士のメリット」です。こうしたお抱えの弁護士がいるのといないのとでは、企業の実績に大きな差が出てきます。

顧問弁護士のメリットは、「自社の経営に精通してもらえる」ということにあります。

法律に限らず、経営コンサルタントなど、こうした専門家を外部から招いた時によく起こる問題は、「自社の経営を全然わかってくれていない」ということです。その会社のことだけでなく、その業界自体のことを、よく知らないことが多いんですね。

それは当然です。企業の経営陣が、例えば毎日鉄や砂糖などのことを考えているのに対し、こうした専門家は、法律などのことを考えるのが仕事なのですから、知らないことが多いのは当然なのです。

ですが、直属の担当となってもらうことで、こうした専門家にも、知識や経験が蓄積されています。つまり、その会社や業界のことが、だんだんわかってくるわけです。元々優秀な頭脳を持った人たちですから、付き合いさえ長ければ、業界の人間や社内の人間ではわからなかったことも、どんどん見えてくるわけです。

ですから、こうした顧問の人材を抱えることは、ただ法律のアドバイスをもらえるだけでなく、自社の経営実態に合ったアドバイスをしてもらえることにつながるのです。そのため、こうした人材を確保することは、大きな利益につながるのです。

経営に関する法律相談

企業が弁護士を依頼する例で特に多いものの一つが、「経営に関する法律相談」でしょう。経営に関する法律といったら無限にありますが、ここではそれに関連する一つの権利として、「拒否権」について書きます。

これは、多くの方が中学の公民の授業などでも習ったのではないでしょうか。ただし、その時は企業の拒否権ではなく、国連安全保障理事会(国連安保理)の拒否権だったと思います。

これと同じものが、企業のルールにもあります。株主の3分の1が反対したら、その意見は通らない、というものですね。正確に言うと、株主は1人でもかまいません。その1人が、総株式数の3分の1以上を持っていて、その人が議決で反対したら、その意見は通らないということです。

こうした議決に関するルールは、株式会社の買収などで、しばしば重要なポイントとなります。M&Aなどは、まさにこの数を競うために、ありとあらゆる工作をしますよね。

こうした法律が関わる世界になってくると、いくらその会社の経営陣が優秀でも、難しいものがあります。マネジメントのセンスや、自社が扱うジャンルの専門知識ではなく、法律の知識が問われるからです。

そのため、こうした問題については、弁護士に相談するのが一番です。そして、自社の得意分野、力を注ぐべき分野に、経営者の方々は力を使うようにするのがいいでしょう。